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佐久間マリのオリジナル小説ブログ 18才未満の方の閲覧はご遠慮ください

   
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エブリデイ キス!(7)
(7)

「……んんっ」
「舌、出して」
「はあ……ん」
 宗久のキスは気持がいい。何度も角度を変えて、舌の絡ませ方も適度にしつこくて、すごく情熱的なキスをするから、すっかり私の思考は蕩けかけてる。
 服の上から胸を触られて、あ、と思った。今日はニットワンピだから脱がせにくいはず。タイツ姿とか見られるのも恥ずかしいし。覆いかぶさる身体を微かに押し離す。キスが止まって顔が離れると、宗久がどうしたのかという顔をした。
「あの、服、自分で脱ぐから……」
「じゃ、俺も。あ、ブラとパンツはそのまま着けといてね。俺が脱がすから」
「もう、なんでそんなムードのないこと言うかな」
 身体を起こした宗久ががばっとTシャツから首を抜く。そこに現れた素肌にいますぐ触れたいと思うなんて、実は私もエロいの? いや、感化されてるだけだと信じたい、この爽やかなエロ男に。付き合って二日で感化されるのもどうかと思うけど。
「シャワー、しなくてもいい?」
「うん。家出る前にお風呂入ってきたから」
「よかった。もー無理。待てない。けど風呂入ってきたってことは最初からスル気だったの?」
 そう言いながら私のこめかみに顔を寄せた。
「べ、別にそういうんじゃないからっ。朝、時間あったから、お風呂でも入っちゃおうかなって……」
 何で私ツンデレキャラになってんの。
「そうなの? 桃子がその気でいてくれたんなら俺は嬉しいんだけど。あ、俺もちゃんと風呂済みだから。大丈夫、キレイなはず」
 道理でさっきからなんだか宗久からは妙に石鹸の匂いがすると思ってた。そんなことまで考えも及ばなかったけど、確かに昨日家に帰ってないんだったらそうだよね。でももうお風呂とかどうでもいいよ。きれいでもきれいじゃなくてもどっちでもいい。もうそんなの関係ないくらい、私も待てない。
 言われたとおり下着だけ残して、私はまた仰向けに寝た。宗久も早速パンツ一枚になって上に乗ってくる。ちらっと見えたけど、すでに黒のボクサーパンツの前がちょっと質量増してるような。
「後輩がさ、会社のすぐ近くに住んでるから、泊まりの時はみんなそこの風呂借りんの」
 なのに、普通にご飯食べながらの時みたいに世間話を始める。もーなんなのさっきから、この人のムードのなさと言ったら! でも、つられて私も普通に返しちゃう。
「超迷惑だね、その人。かわいそう」
「いーんだって。一回200円、金取られてんだから」
 その言葉を最後に甘いキスをされる。ようやくだ。ちょっと苦しいくらい舌を吸われる。打って変わって今度は激しい、その先を求めるようなキス。
 軽くお腹を経由してブラシャーを上にずらされた。よく考えたらまだ昼下がり。こんな明るい部屋でするなんて恥ずかしいけど、この部屋はこれ以上暗くなりそうにないし。今度、カーテンを遮光のものに変えてもらおう。
 乳首はもう固くなっていて、そこを指で挟むようにいじられて、指先で撫でられて、そして口に含まれる。舌で転がされて、舐められて、声が出ちゃう。
「はあん……」
 この人、舌使いが上手いんだ。だからキスもあんなに上手なのかも。
 宗久の手が背中にまわり、ブラのホックを外す。そしてそのまま、すーっと背すじを辿り、腰を這い、お尻を撫でまわし、私の足を持ち上げるように後ろからに回り込んだ。
 そして、ふっと笑うから、どうしたのかと不安になった。
「パンツ汚しちゃうし、もう脱がせるよ」
 そこは黙ってスマートに脱がせてよ。いや脱がせ方は至極スマートなんだけど、一言多い。わかってますから、自分のそこがどうなってるかぐらい。
「すげーことになってる」
「……もう。言うのやめて。お願いだから」
「わかった、黙ってします」
 口ではまだ胸を舐ったまま、指は秘所を滑る。宗久って、指使いも上手。舌も指も何もかも。
「はあ……んんっ」
「クリ好きだね」
「もうっ、言わないでぇ……ってばっ……んっ」
「ごめん、ごめん。また喋っちゃった」
 私の弱いところをずばり言い当てて、しつこい愛撫が始まった。直接的な刺激に身体をよじり、あえぐ私の唇を追いかけて宗久が舌を入れてくる。
「最後に一言だけ」
 宗久は私の耳元で囁くような低い声で、
「いいよ、イっても」
「ああっ!」
 宗久の言葉はまるで呪文のごとく、とたんにイッちゃった。
「よくできました」
 ちゅ、と大げさな音を立てて乳首を一舐めするから、「あっ」と身体が跳ねた。お願いだから今はそっとしといてよ、もう。
 私が放心してる間に手早く避妊具をつけて、指で私の中を確かめた。そして、合図のような優しいキスをくれて、次の瞬間にはぐっと宗久が入ってくる。
 いまだめりめりと音がしそうな抵抗がある。そのせいか進入速度もゆっくりだ。
「んんっ、っはあ……」
「……大丈夫? 動くよ? あ、ごめん、また……」
「もうっいいよ、喋って……宗久の声、ききた……い……」
 私は宗久の顔に手を伸ばして、その髪を手で梳き、頬を撫でる。肌が少し汗ばんでいる。宗久も感じてくれてるの?
 宗久は自分に顔を撫でる私の手を取って、そこにキスを落とした。
「まじ、やべえ」
 桃子。私の名前を搾り出すように呼んで、腰を打ち付け出した。
「んっ、んっ……ん」
「俺も、桃子の声聞きたい……声、出して」
 手の甲で口に蓋をしてたのに、それを除けられたからモロに声が出てしまう。でも、もうそんなこと考えられないくらい気持ちいい。
「あんっ、やだ……もう、イキそう……!」
「いいよ、俺も、もうすぐ……」
「やあ……やだあ……あん、ああっ……」
 一際、律動が早く強くなって、やがて私の一番深いところで止まった。うっ、と低く呻きながら宗久が私を抱きすくめた。首に顔を埋めるから宗久の髪が頬に当たる。びくんびくんと中で震えているのがわかる。中のモノが動かなくなると、強張っていた宗久の身体から力が抜ける。
「桃子、だいじょうぶ……?」
「……ん」
「はあ……最高」
 ずるりと私から出て、手早く後始末をすると、足元に寄っている例の気持ちよすぎる毛布を引っ張り上げた。やっぱり肌触り最高。宗久の匂いと、肌のぬくもりでさらに幸せ。
 宗久は、まだ力の入らない私をぎゅっと抱きしめて、
「あーあ、しちゃったよ。我慢してたのに」
「……我慢なんかしないで」
「いいの?」
 私は、宗久の肩口で言葉なく頷いた。
「私には、って言うか女の人はエッチって性欲云々じゃなくて精神的な行為なんだよ。宗久は単にエッチな意味でしたいのかもしれないけど」
 宗久は、ひでーな、と私のおでこにおでこをぶつけてくる。
「だって、ホントにエロいもん」
「爽やかなエロだって」
「爽やかだったら何でも許されるわけじゃないから。もー、ほんと『神山さん』には騙された」
 白い目でちらりと隣を睨むと、宗久が私を見ていた。びっくりするくらい優しい目で。どきっとしちゃう。
「『栗岡さん』も思ってたコと違った」
「え? どんな風に思ってたの?」
 興味ある。それに、私のことずっと狙ってたって言ってたけど、もし本当ならいつからそうだったのかも知りたい。
「怒んないで聞いてよ?」
「うん」
「なんかねー、難しいっていうか、面倒くさい性格の子なのかなって」
「なにそれ。全然、嬉しくない」
「エッチに関しても予想外。もっとオクテで、あれダメこれダメ、ヤダヤダってコかなって」
「その発言セクハラだよ」
「いや、だから思ってたのと違うって。嬉しい誤算」
 やばい、どんどん好きになる、と宗久が言う。
 私もだよ。どんどん、あなたを好きになっていってる。

  
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